北海道の広大な道を走るライダー
ストーリー

森 彩花のプロフィール写真
北海道

森 彩花

写真とスロットルで景色を綴るフォトグラファー

アドベンチャーバイクとスーパースポーツを使い分け、北の光と風を写真に収める。フォトエッセイのレギュラー寄稿者。

旭川を出て、牧場の匂いがする直線に入った。向かい風が頬を叩き、エンジンの回転が上がる。北海道のライドは、風景との勝負ではなく、風との対話だ。

風に名前をつける

北の風は一種類ではない。朝の冷気、昼の押し返し、夕方の横断風。それぞれが走行のリズムを変える。負けない日はない。話す日があるだけだ。

北海道の広大な空と道
北海道の広大な空と道

風に負けない日はない。風と話す日があるだけだ。

補給は計画、景色は偶然

店舗の間隔が広い。だから計画が美しい。それでも雲の切れ間から落ちる光は、計画表の外側にある。シャッターを切る前に、一度立ち止まる。

畑と空の下を走るスポーツバイク
畑と空の下を走るスポーツバイク

北の光と沈黙

長い影がタイヤに寄り添う。北の夏は短いのに、一日の光は長い。その矛盾が、写真を面白くし、文章を短くする。説明より沈黙が似合う土地だ。

北の光は、説明より沈黙を求める。

宿でチェーンを拭きながら思った。速さの記録は残らなくても、風の手触りは残る。それが北海道の物語の残し方だ。

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